ふるさとの伝説と奇談 下巻
磯部定治 著
A4版/上製/カバー付き美装/184頁/定価2,640円(本体2,400円+税10%)
送料210円/ ISBN4-8221-0171-3 C0095
1999年5月発行
懐かしき時代の愛すべき化け物たちの活躍
「山里の伝説と奇談」を収めた <上>に続き、 <下>には「川辺りの伝説と奇談」「お化けばなし」を収めた。小出町の藤権現の哀話、河童と人間の確執、蛇に見込まれた娘など蛇の怪、大和町の浄源塚の由来など、川辺りの話が語られる。また、お化けばなしには、イタチ、ムジナに化かされた話、また、猫又に襲われた怖い話もあり、狐に化かされた話、狐をだました話など抱腹絶倒の奇談もある。
これらの動物たちは、本当に人間を化かしていたのだろうか。古きよき時代の素朴な人々の心情に彩られた話を七十話収載。
【著者の言葉】
『江戸時代は言うに及ばず、明治の末から大正にかけての近代に至っても、動物が人を化かすことがあるものだと信じて疑わなかった人は、いくらでもいたと思います。明治中期生まれの父がよく言っていたものです。
「狐や狸もイタチも、電灯ができてからは化かしづらくなったんだ。ブラ(提灯)のころは、明かりがぼやっとしているんなんが、化かしやすかったども、電気の光にパッと照らされることが野郎どもは苦手のがんだ』(「おわりに」より)
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【主な内容】
「弥三郎婆」「天狗の神隠し」「ばばが沢」「鏡ヶ池」「念仏を喜んだ無縁仏たち」「生き埋めになった坊さん」「銀山平の雪女」「熊に襲われた話」「狼と棒術試合」「福山の藪地蔵」など70話収載。
【著者略歴】
昭和6年、新潟県北魚沼郡小出町に生まれる。昭和27年、越南タイムス社に入社、記者として活躍。『魚野川物語』『越後魚沼人の暮らしと足跡』『鈴木牧之の生涯』など、著書多数。小出町在住。