現代語訳 鈴木牧之の小説

磯部定治
A5判/約180ページ/上製/美麗カバー付
定価2,640‬円(本体2,400円+税10%)/送料310円
ISBN4-8221-0195-9
2003年11月発行


「北越雪譜」「秋山記行」を書いた鈴木牧之が小説を書き残していた! その小説とは、「小説 広大寺躍(こうだいじおどり)」、「塩冶官判官一代記(えんやはんがんいちだいき)」、「戯作 秋山記行(げさく あきやまきこう)」である。よどみなくこれらの物語をすすめていく牧之に、われわれの知らない才能を持っていたことに気づかされる。


【収載作品 】

小説 広大寺踊

お市と広大寺の和尚仏山の艶聞は民謡「新保広大寺」に歌われ、広く知られている。牧之はこの事件を題材として、舞台を室町時代に設定し、人間の因縁の不思議さを描いた。

塩冶判官一代記

室町時代、出雲国の守護塩治高安の傲慢さから起きる家中の騒動。未完ながら波乱万丈のおもしろさのある牧之の力作。

戯作 秋山記行

すでによく知られている「秋山記行」を戯作にした作品で、主人公は十返舎一九。それに牧山(牧之自身を擬す)が同行するという筋立てで、狼の入水自殺や大蛇が温泉に入ったり、禁じられていた巻物を見たため、あわや簀巻きにされて信濃川に投げ入れられそうになったりの抱腹絶倒の物語。


磯部定治 昭和6年、新潟県北魚沼郡小出町に生まれる。昭和27年、越南タイムスに入社。平成4年、同社を退社。著書は『魚野川物語』『鈴木牧之の生涯』『ふるさとの伝説と奇談』など多数。


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