新潟県方言辞典 下越編
渡辺富美雄 編
A5版/242頁/上製箱入クロス装/定価8,800円(本体8,000円+税10%)/送料無料
ISBN4-8221-0183-5 C0081
限定500部
2001年5月発行
新潟県方言研究の基礎資料、下越編成る!
序 東京都立大学 平山輝男名誉教授
この辞典の内容について見ると、よくありがちな、単なる俚言(地方の珍しい単語)の五十音順羅列ではなく、語構成を考え、それにアクセント、同義語、類義語、反対語などをあげ、一つのことばが、実際の言語生活にどのようなかかわりを持ち、他の語とどのような関連において使われているのかがわかるように工夫して編集している(序より)
編者が新潟大学の教授として在職中に編集した「新潟県方言辞典」上越編(昭和48年)・佐渡編(昭和49年)の2冊が世に出てから、すでに四半世紀を経た。このたび、西蒲原郡から岩船郡まで、60か所以上の調査地点での言語調査を終わり、下越編が刊行される運びとなった。
項目は、「ああがい」(赤い。村松町域町)から、「んもうね」(味がよくないこと。新潟市古町)まで2100あまり、各語にアクセント、反対語・同義語・類義語・用例、文例などを付し、必要に応じ発音記号も表記した。
巻末には詳細な「共通語索引」をつけた。例えば「あいさつ」からは「じんぎこんぎ」「なにしてたば」「ままくだか」、「あに(兄)」からは「あにさま」「あにさん」など13の項目、「ごめ(米)」からは「うる」「うるごめ」など14の項目が引けるようになっている。
また、巻末には「新潟県下越地方の方言の概観」が付されており、下越地方の方言研究史、下越方言音韻の特色を知ることができる。