人間形成と教育 -自分づくりへの視座-

中島純・芳澤拓也
A5判/112ページ/定価1,026円(本体933円+税10%)/送料210円
ISBN4-8221-0203-3 C0037
2004年12月発行


教育ということばから連想されるのは「学校」? 人間は本当に学校で教育されるものなのか。「ものを知らない」年少者に、「ものを知っている」年長者がものを教えることが「教育」なのか。ならば、「人間形成」とは何か。

本書を「人間形成と教育」というタイトルにしたのは、人が学び、教え、導き、育てるという営みを学校教育だけに限定させずに、胎児、乳幼児期から生涯にわたるものと理解した場合、それは広い意味での無意図的、非組織的な人間形成のプロセスをも包含してみなければならない、とする問題意識によるものでした。

文章は現代口語体で統一し、専門用語、学術用語の乱用はさけ、なるべく平易に書くように心がけました。あえて口語にこだわったのは、抽象的な難しい言葉を使うと、思考の練り上げの甘さをぼかすことになりますし、読者に対して権威主義的になるからです。(「はじめに」より)

【目 次】

はじめに

第1章 人間形成をうながす関係性
1人間の本質と教育/2教育と人間形成/3人間の学びと教育/4コミュニケーションと教育/5死者との交感

第2章 人間形成をになう場所
1家族の価値/2教育改革の中の学校/3子ども・若者の居場所と自己実現

第3章 人間形成をゆがめる近代システム
1「学校」という近代化装置/2資本主義と「学校」/3ナショナリズムと学校

第4章 人間存在の多様性と社会規範
1階級・階層社会再生装置と学校制度/2少子高齢会社会という新たな時代を迎えて/性的マイノリティーと学校

引用・参考文献


【著者紹介】

中島 純 1962年、神奈川県に生まれる。新潟経営大学経営情報学部教員。本書の第1章、第2章を担当。

芳澤拓也 1969年、沖縄県に生まれる。新潟中央短期大学幼児教育科教員。本書の第3章、第4章を担当。


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