gosen-silk2021

シルク織物(おりもの)

「わたしたちの新潟県」28ページ

 五泉市でシルク織物を生産(せいさん)している会社で,シルク織物の歴史(れきし)や現状(げんじょう)・新たな取(と)り組みなどについてお話を聞きました。

① 作業工程(さぎょうこうてい)1・2

 1.ボビンに糸を巻(ま)きつける作業。
 2.実際(じっさい)にシルク織物(絹織物)を織(お)る作業。

② シルク織物(絹(きぬ)織物)とは?

 原料(げんりょう)は蚕(かいこ)の糸。
 使われているもの…例えば,和服(わふく)・男用の紋付(もんつ)き・お坊(ぼう)さんの法衣(ほうい)・最近(さいきん)はマスクにも使われています。

③ シルク織物(おりもの)の歴史(れきし)

 五泉市の絹織物は,約(やく)250年前(江戸時代(えどじだい)の中期~後期)から始(はじ)まったといわれています。
 かつては五泉平(ごせんひら)という袴地(はかまじ)をつくっていたそうです。

④シルク織物がさかんになったわけ

 水資源(しげん)が豊富(ほうふ)(五泉=五つの泉の名前の通り)で,鉄分(てつぶん)の少ない糸によい水がたくさんあるから。日本海側(がわ)で湿気(しっけ)があり,糸によい気候(きこう)が絹織物には適(てき)していたからです。

⑤シルク織物(絹織物)の現状(げんじょう)

 現在(げんざい)は下降線(かこうせん)をたどっています。昭和40年代なかばがピークでした。
 会社も40社から3社にへりました。生産高(せいさんだか)もさかんなときの2%にへってしまいました。

⑥シルク織物(絹織物)衰退(すいたい)の理由(りゆう)

 絹織物をつくっている会社は,3社にへりました。
 なぜか……
 「きもの」ばなれが起(お)こった(和装(わそう)から洋装(ようそう)へ)。
 高価(こうか)な絹(きぬ)から,綿(めん)・麻(あさ)・ウール・化学繊維(かがくせんい)へ。
 絹は高価で,手入れがむずかしい。
 などが考えられます。

⑦衰退してもがんばっている理由

 必要(ひつよう)としてくださっているお客さんのため。また,地場産業(じばさんぎょう)として250年前から続(つづ)いている伝統(でんとう)産業を守(まも)るため,がんばっています。
 現状(げんじょう)は先細(さきぼそ)りになっていますが,形を変(か)えて知っていただく取(と)り組みを始(はじ)めているところです。

⑧新たな提案(ていあん)

 シルクの美しさ,肌触(はだざわ)りの良さを生かして,ストールの製作(せいさく)を始(はじ)めました。