現代語訳 北越奇談


橘崑崙 荒木常能 監修/磯部定治
A5版/上製/カバー付美装/254頁/定価 本体3,200円+税
ISBN4-8221-0176-2


越後の物語に、
葛飾北斎が挿絵を描いた!


「北越奇談」は「北越雪譜」とともに越後の二大奇書と呼ばれる。橘崑崙の「北越奇談」は文化9年春、江戸の永寿堂から出版され、龍の話、越後七不思議、怪談・奇談など越後各地の話題を提供し、校合は『諺紫田舎源氏』の著者柳亭種彦、挿絵は人気の浮世絵師葛飾北斎の筆を得て江戸で評判を呼んだ。

弊社では先に『現代語訳 北越雪譜』を発行して大方の支持を受けたが、その姉妹編として、このたび詳細な註をつけた全訳版として世におくる。

本書刊行を機に、橘崑崙の研究がすすむことを期待するものである。


『現代語訳 北越奇談』の特色


(1)初の全訳
本文は意訳を交えながらも全訳し、江戸の書物をだれでも読めるものとした。

(2)詳細な註を付した
本文中の地名・人名などの固有名詞や、わかりにくい語句などに註を付し、読解の助けとした。

(3)鮮明な挿絵
北斎や紺論が崑崙が描いた挿絵・挿図は、原本から直接撮影したフィルムにより製版しており、鑑賞に耐えるものとした。

(4)挿絵一覧を付した
挿絵中の文字もすべて翻字して、挿絵鑑賞の便とした。

(5)愛蔵版として、高雅な造本とした
公共図書館・学校図書館はもとより、一般読者の愛蔵に耐える造本とした。



【内 容】


巻の一
龍を語るこの巻は、寛政3年、5年、文化3年に越後に現れた龍巻を記録していて、気象学上にも貴重。

巻の二
燃える水、無縫塔、火井などの越後七不思議、矢の根石、八ツ房の梅、即身物などの俗説十七奇などの考証。

巻の三
奇跡を愛好した崑崙が石についての蘊蓄を傾けるほか、巻町の菖蒲塚古墳から出土の鏡を図入りで紹介している。

巻の四

崑崙の真骨頂を示す怪談で、天狗、幽霊船、山男、大蝦蟇などが語られる。重。

巻の五

この巻も怪談で、「生霊の嫉妬」などの遊魂譚、処世術を説いた「神人の問答」、狐に化かされた話「青山狐」を収める。

巻の六

酒呑童子など越後の生んだ人物を収めており、越後に帰ってきたころの良寛の記事はよく知られている。ほかに、孝子・孝女など。